スクー
以前より、担当をさせていただいているスクーの新しい授業が昨日より開始されました。
第1回に引き続き、全5回(あと4回)でお届けします。
- 5月12日 21:00 – 22:00 価値の流れ
- 5月16日 21:00 – 22:00 単一情報源の原則
- 5月18日 19:00 – 20:00 透明性の確保
- 5月22日 19:00 – 20:00 チーム開発でのプラクティスとツール
チーム開発入門
この授業では、注目されている「チーム開発」について基本的なことを抑えていただき、現場で議論する際の足がかりとすることを目的としています。「チーム開発」という言葉自体が非常にふわっとしており、現場訪問させていただいた際にも、非常に揺れています。同じ言葉を使っているのに人によって描いているもの、感じている課題がまったく異なることが多いのです。
第1回の内容のおさらい
基本的には、まもなく公開される録画でご覧いただければと思いますが、第2回から受講されたいという方向けに簡単におさらいをしておきたいと思います。
まず、「チーム開発」というと二つの誤解があります。
- チーム開発は、開発者だけのもの
もしくは、逆に「開発者だけだとチーム開発ではない」も。 - チーム開発とは、大人数での開発をさす
要するに人数が多いと、利害関係者が多いと「チーム開発」だという感覚です。そのため、複雑なソフトウェア開発を複雑な利害関係者や、大人数の開発で対処する方策と捉える傾向があります。
これは、2000年代における「チーム開発」の議論が、ウォーターフォールや工程を前提とした役割ごとの最適化とそのコラボレーションであったところに起因していたりもします。
しかしながら、「大人数や、利害関係者が多い = チーム」はとても違和感があります。そもそもそれは「チーム」なんでしょうか?
ということで、第1回では、この授業で重要な柱である「チーム」について見ていきました。
その際に、「ワーキンググループ」と「チーム」の違いを見ていきました。
第1回で、「チーム」に必要な要素を見ていきました。
- 共通の目的
- やり方の共有
- 協働
- 補完関係
チームメンバーとは共通の目的に向かってやり方を共有してそれぞれのスキルと経験を補完しながら協働していくということになります。
言い方を変えると、目的が違う役割や人がいたり、やり方を共有していない役割や人をチームの一員とするべきなのか、それとも、、、というところはもっと議論されるべきだし、チームで取り組むにあたっての前提とすべきだと思う次第です。
それを行わないと、あらゆる仕事や議論がブレていきます。結果は、複雑なソフトウェア開発なんだから複雑な人員構成で仕方がないとか、数集めればなんとかなるという悲しいことが増えていく「大変」な状況を変えることができないでしょう。果たしてそれを「チーム開発」と呼んでもいいのでしょうか。私はこの状況であれば、チーム開発なんて名前をつける必要がないと考えています。
そして、なんと!受講くださった方が、授業内容のメモを公開してくださいました。
久々schooの生放送授業を受けてメモを作ってみました。そしてコメント読み上げていただきましてありがとう! https://t.co/3SMerESpOg #schoo #スクー
— ゆるゆる (@yuko2009) 2017年5月9日
第2回以降の予定
第2回から第4回までで、チームで開発する上で、整えてほしいことがらについて紹介していきます。
また、第5回では、プラクティスとツールについても触れていきます。プラクティスでは話題の Mob Programming についても紹介したいなと思っています。
[追記] 全5回の内容を記事にしました:
頼れる MC
毎回、授業では、「受講生代表」として素敵な MC の方々に支えられて楽しく提供させていただいていますが、第1回では、安心と信頼のタレントの田原彩香さんとご一緒させていただきました。

