エバンジェリスト
10年ほどエバンジェリストというお仕事をしていると、いろいろな道具を活用することになります。10年の間にいろいろとテクノロジーも進化してそれとともに、道具も日々、変わっていきます。
10年の進化というと数年前までは、デモ環境一つとっても、ワークステーションレベルのノートPCを3台くらい持ち歩いていました。10kg以上の重りを背負って各地を回っていたという感じですね。だいたいいい加減になってきて、3台、4台を積み重ねて置いておいたりしていましたw
鬼門は、飛行機です。機内持ち込みかつ、セキュリティチェックがあるため、とにかく大変でしたね。
昔話はそれくらいで、今は、そんな環境が、MacBook Pro 1台ですみます。いや、状況によっては、iPad や iPhone でも済む場合もあります。
今回は、意外とよく聞かれる講演時にもっている道具について紹介します。
MacBook Pro
まずは講演の相棒です。普段の業務もコイツを使っていますが、講演 / デモもすべてこなす優れものです。
※ この写真は数年前のもので、現在は、仮面ライダーのロゴが並んでいるすてきな天板になっています。
スペックは上記の通りです。メモリは 16GB 積んでいます。SSD は、512 GB です。
通常は、この上で、VMware Fusion で稼動している Ubuntu にて継続的デリバリーのデモ環境を動かしています。
ディスプレイ コネクタ(各種)
エバンジェリストたるものどこでプレゼンするかわかりませんので、一通り接続できる準備をしています。
黒いコネクターが、Micro HDMI to VGA、そして白いコネクターが上から順に、HDMI to VDI、Thunderbolt to VGA です。MacBook Pro には、HDMI × 1 と Thunderbolt × 2 がありますので、基本的には2つのコネクターで、HDMI, DVI, VGA をカバーできます。Micro HDMI to VGA は、使う場面は基本的にないです。
ロジクール スポットライト
エバンジェリストたるもの必要に応じてポインターも駆使します。毎度使うというわけではありませんが、ページめくりとポインタのシンプルな機能のみを搭載したこのスポットライトは重宝します。
特長はなんといっても、ポインタが、赤外線などではなく、ソフトウェア的に実装されていることでしょう。
したがって、メインモニタだけでなく、2画面や、マルチモニタでの講演でもすべてのモニタにポインタを表示できます。
ジャイロセンサーにより、ポイント箇所を判別しているので、MacBook Pro に向けてポイントしても、プロジェクターが投影したスライドをポイントしても、的確にポイントすることができます(最初はちょっとコツを覚えるまでまごつくかもしれません)。
USB または、Bluetooth 接続です。
魔法の指輪(たち)
次にご紹介するのも、プレゼンの進行をコントロールする道具です。コクヨの黒曜石(左)とサンワのリングマウス プラス(右)です。
黒曜石はみなさんお馴染みですね。スライドの操作(しかも、すすむ、もどる、ブラックアウトだけ)ができる指輪型のプレゼンターです。ボタン電池が動力です。
エアビームが、上述のような状況になってしまったので、最近は黒曜石を使うことが多くなっています。
指し棒としては、後述の CSM ディエンドライバーを使ったりすることもありますw
リングマウス プラスは、ポインタの機能というよりは、そのままマウスです。こちらも指輪型で、指でなでなでするとマウスのポインタを動かすことができます。クリックもできます。しかも、ドラッグ&ドロップや、スクロールなどもこのシンプルなインターフェイスでこなせます。ただ、こちらはプレゼンでは使っていません。マウスとして円台などでマウスをおく場所が取れないところで使ったりします。
どちらも USB 接続です。こちらは USB ケーブルでの充電式です。
Ring
魔法の指輪といえば、やはり Ring Zero を忘れてはいけないでしょう。私も実際に5回ほど Ring を使ったプレゼンテーションを実施したことがあります。といっても、講演で喋っているときにジェスチャーを使ってツイートしたりする使い方です。講演の節目節目で、PC も触っていないのに、「次は、〇〇についてです」などツイートするので、結構面白いです(聴講者は、講演に集中できないですけどね)。トゥギャッターとかで見ると、聴講者のツイートに混じって節目節目で Ring からツイートされているので、面白いです。
ただし、込み入ったジェスチャーは誤爆するので、注意。過去の誤爆は、講演しょっぱなで、「ご清聴ありがとうございました」とツイートしてしまったことなどなど。
マウス
私は、Microsoft 製のマウスを愛用しています。過去に社割で購入したのでしたw とても扱いやすいマウスです。このマウスは、USB ワイヤレスです。Bluetooth もいいのですが、過去にプレゼン中に接続がきれたことが何度もあり、それ以来 USB コネクター (MacBook Pro には2つ) が余っているときには、USB マウスを使うようにしています。
こちらは、Bluetooth 接続のワイヤレスマウスです。かなり小さいですが、操作性はまずまずです。こちらは、予備としてもっています(小さいのでもっていてもかさばらないです)。
と書いておいてなんですが、最近は、この2つのマウスは使っていません。ですが、Microsoft 製の Bluetooth マウスを使っています。
電池(各種)
エバンジェリストたちの間で「魔力」と呼ばれることもあるのが、電池です。電池切れは大敵なのです。とくに、LR43 は複数を携帯している必要があります。この電池ですが、黒曜石専用で用意しています。黒曜石はとても小型な指輪型プレゼンターですが、ボタン電池のため、長時間や複数講演するエバンジェリストにとって魔力切れがとても心配な逸品でもあります。したがって複数の電池を携帯する必要があります。
もっていると意外と同じく魔法使いの講演者が電池切れのときに魔力を分け与えることができます。過去になんども魔力を分け与えてまいりました。もし、電池切れでお困りの魔法使いの方は、長沢がいるならば、声をかけてくださいw
USB メモリー
これも必需品です。講演時にイベント主催者に、バックアップデータや配布用資料を提供する際などに利用します。こちらの USB メモリーは、32 GB の容量で NTFS でフォーマットしてあります。イベント主催者に提供したりする手前、Mac 仕様では都合がよろしくない場合があります。私の MacBook Pro では、NTFS の読み書きができるドライバーを組み込んでいますので、NTFS で ok なのです。こういう気配りもエバンジェリストはやっていたりもします。
ちなみに、この USB メモリーは、非売品です。MSKK 中の人でもほとんど持っていないと思います。なぜならば、ALM Summit に単身で参加した際にゲットしたものだからです。おそらく日本人でこれをもっているのは、私ともう一人だと思われます。
iPhone 充電 / 接続キット
普通に iPhone を充電したいのでもっているだけかというとそうではありません。私はデモでネットにつなぐ必要がある場合が結構あります。その時は、iPhone のテザリングでつないでいるのです。USB ポートが開いている場合は、直接ケーブルをつないでテザリングしています。つなげない場合は、Bluetooth で接続しています。
ちなみに、MacBook Pro と iPhone をケーブルで接続しているときは、QuickTime を使って、MacBook Pro の画面に、iPhone の画面を投影できます。したがって、モバイルデバイスでの様子をデモする場合にも重宝するということです。
Apple Watch
普段利用の腕時計として使っていますが、デモ時には、HipChat のウォッチでのデモとしても使えます。
Apple Watch は正直別に必要ではなかったのですが、エバンジェリストですので、可能性のあるものは、調達するのです(もちろん、自腹です)。
クスリ
あとは、何かあったときのための「おまもり」である常備薬です。まぁほとんど使うことはないのですが、用意をしています。
特に最近重宝しているのは、こちら!ハリックス ホグリラです。これは、消炎と血行促進成分配合の塗り薬です。ボールが組み込まれているので、塗るときに凝りを物理的にほぐす効果もあります。私は肩と首がよく凝るのでこれを使っています。
そのほか、ストッパ、目薬、ロキソニン(頓服、塗り薬)は、持っています。お守りです。
大体こんなものをもっています。みなさんの講演ライフに、参考になれば。